空が白み、雲は紅く染まる。 鳥が鳴き、世界は廻る。 貴方が居なくても、陽は昇る。一日が始まる―。 僕の隣に、あなたが、居なくても。
三日、眠れなかった。あの雨の別れから。 四日目に気を失うようにして夢の中に溶けた。 『俺はお前の気持ちに応えてやれない…。』
頭の中で声が響く。 お前は俺と、俺の気持ちを置き去りにして行ってしまった。
白い世界の中に溶けていく五右ェ門の後ろ姿をまぶたの裏に見ながら、ルパンはふう と一つ息を吐いた。
夢の中でも見た映像。白い世界に溶けるお前を俺は動けぬまま見送る……。
ルパンはあの例の赤いソファに寝そべったままゆっくりと目を開け、作戦室の天井を 見た。
雨の音は聞こえない。当然だ、もう雨は止んだのだから。 なのに何故俺の耳から雨の音が離れないのだろう。
あの別れのときの音が耳にこびりついて離れない…。 そうぼんやりと天井を見ているルパンのことを、ぬっと次元がのぞき込んできた。
「よぉ、寝れたのか。」 ルパンは体を起こしてソファに座りなおした。 「少し、ね」 ルパンが苦笑混じりに返事をしてみせた。
(どうやら五右ェ門と何かあったらしい) ハッキリと何があったかは知らないが、次元はルパンと五右ェ門の関係の変化を静か に悟った。
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後書き
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まだまだ続きますー!
長い間お待たせしてしまい申し訳御座いませんでした…。
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